ゴルフによる腰痛の原因|S posture(S字姿勢)との関係を理学療法士が解説
「ゴルフの後に腰が痛い……」
そんな悩みを抱えていませんか?
実はその原因、スイングの問題だけではなく、「姿勢」にあるかもしれません。
今回は、S posture(過度なS字姿勢)と腰痛、そしてゴルフとの関係について解説します。

S posture(S字姿勢)とは?
S postureとは、背骨の自然なカーブを超えて、腰が過剰に反っている状態(過前弯)を指します。
見た目の特徴は以下の通りです。
- ・腰が強く反っている
- ・お腹が前に突き出る
- ・お尻が後ろに出る
- ・胸が張りすぎている
一見、姿勢が良さそうに見えますが、実は身体に負担が大きい状態です。

なぜ腰痛が起きるのか?
S postureになると、腰椎に常にストレスがかかります。
特に問題となりやすいのが、次のような点です。
- ・椎間関節や椎間孔へのストレス
- ・腹筋の機能低下
- ・股関節の可動性低下
この状態で日常生活や運動を続けると、慢性的な腰痛につながることがあります。
ゴルフとの関係
ここが重要なポイントです。
ゴルフスイングでは、
- ・回旋(ひねり)
- ・前傾姿勢の維持
- ・股関節主導の動き
が必要になります。
しかし、S postureの人は、
- ・腰椎主導で回旋してしまう
- ・股関節がうまく使えない
- ・体幹が安定しにくい
といった特徴がみられます。
その結果、腰でスイングしてしまう状態になりやすく、これが腰痛を引き起こす大きな原因になります。
腰椎は、もともと回旋の可動域が非常に少ない部位です。
胸椎や股関節の可動域が低下していると、その不足を腰椎で代償してしまうパターンが多くみられます。
よくあるゴルファーのパターン
S postureのゴルファーによくみられるのが、次のような状態です。
- ・アドレスで腰が反りすぎている
- ・フォローで腰が詰まる感じがある
- ・打った後に腰が痛い
心当たりがある方は要注意です。
改善のポイントは4つ
① 骨盤のポジションを整える
→ 軽く後傾し、ニュートラルを意識する
② 腹圧を高める
→ お腹を軽く締める感覚を持つ
③ 股関節を使う
→ 前傾は腰からではなく、股関節から行う
④ 胸椎の動きを改善する
→ 特に回旋の動きが重要
簡単エクササイズ
おすすめはこの4つです。
- ・ドローイン(腹圧トレーニング)
- ・ヒップヒンジ練習
- ・股関節のストレッチ
- ・チェストオープン
これだけでも、スイングの安定感が変わることがあります。
当院のYouTubeチャンネルでも、チェストオープンや股関節周囲筋のリセット、ストレッチを紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
チェストオープン
https://www.youtube.com/shorts/V9uLkWEjNbs
股関節周囲筋リリース・ストレッチ
https://www.youtube.com/shorts/q-9Q9fMa-_Y
https://www.youtube.com/watch?v=wSMdTieoUmo
https://www.youtube.com/shorts/k5Bv2BvclCo
https://www.youtube.com/shorts/5mydi7vA4BI
こんな場合は早めにご相談ください
- ・安静にしていても腰痛が続く
- ・お尻や足にしびれがある
- ・痛みでゴルフや日常生活に支障が出ている
腰痛の原因は姿勢だけとは限りません。
症状が続く場合は、自己判断せず、早めに医療機関へご相談ください。
まとめ
S postureは一見きれいな姿勢に見えますが、
- ・腰にとっては負担の大きい状態
- ・ゴルフではパフォーマンス低下や腰痛の原因になる状態
です。
ゴルフの技術を磨く前に、まずは**「姿勢」**を見直すことが大切です。
腰痛を我慢しながらのゴルフは、長く続けることが難しくなります。
「いいスイングは、いい姿勢から」
ぜひ一度、自分の立ち姿やアドレスを見直してみてください。
当院でできること
当院では、ゴルフスイングなどのスポーツ動作時に生じる痛みや不調に対しても、リハビリテーションを行っています。
- ・スイング時の腰痛を改善したい
- ・長くプレーできる身体を手に入れたい
このようなお悩みがある方は、お気軽にご相談ください。
執筆:理学療法士 佐々木貴哉
監修:医師 立原久義(たちはら整形外科・肩とスポーツのクリニック 院長)
腰痛や姿勢の問題に対して、整形外科診療とリハビリテーションの両面から評価・治療を行っています。



